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細部に宿る
カテゴリ:いらっしゃいませ!
取材準備中、外ロケで使用するギターを探していました。
最初はそこまでこだわっていなかったので、
昔フリーマーケットで買ったガットギター
(200円だった。でも音はしっかりと鳴る)を、
家の押し入れの中から引っ張り出そうかなと思っていたんですが、
「ナイロン弦は、ないね。(外だと)響かねえし」
と、そのときたまたま一緒にいた仲間内のアーティストさんに言われ、
その上「ロープー(つまり、プロ)なんだから、妥協するの、まずくね?」
と鋭い指摘を受けて、なぜか急にとても恥ずかしい気分になって、
結局、その彼がレコーディングに使っている僕と同じ年の
渋いアコースティックギターを貸してもらうことにしました。
結果を先に言うと、これが大正解。撮影現場の空気にもよく合ったし、
何よりも音がいいものだから、スタッフの中の雰囲気がとっても温かくなって、
最終的には出演者の方にサービスで歌をうたっていただくこともできました。
(いやー、アノ人がこんな場所で生歌うたうなんて、ありえないですよ!)
撮影については特にそうだと思うんですけど、
登場する小物を、できるだけ凝ってみると、
ときとして奇跡的な瞬間を写真におさめられたりするんです。
とある建築家がかつて「神は細部に宿る」って言ったらしいですが、
なるほど、こういうことを言うんだなと
できあがった写真を眺めながら実感しています。
いやー、いいっすね、ギターって。
S
2007年10月05日 01:10